回盲部潰瘍性病変
急性感染性疾患による回盲部病変の診断と治療
小林 広幸
1
,
蔵原 晃一
,
渕上 忠彦
1福岡山王病院 消化器内科
キーワード:
カンピロバクター感染症
,
大腸菌感染症
,
サルモネラ感染症
,
Vibrio Infection
,
Vibrio parahaemolyticus
,
Yersinia enterocolitica
,
大腸内視鏡法
,
抗感染剤
,
赤痢-細菌性
,
腸炎
,
腸チフス
,
回盲部
Keyword:
Anti-Infective Agents
,
Campylobacter Infections
,
Colonoscopy
,
Dysentery, Bacillary
,
Enterocolitis
,
Escherichia coli Infections
,
Salmonella Infections
,
Typhoid Fever
,
Yersinia enterocolitica
,
Vibrio Infections
,
Vibrio parahaemolyticus
pp.345-352
発行日 2013年7月20日
Published Date 2013/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2013320002
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回盲部に病変を生じる急性感染症のうち代表的疾患(カンピロバクター腸炎,サルモネラ腸炎,細菌性赤痢,エルシニア腸炎,腸チフス,腸管出血性大腸菌腸炎,腸炎ビブリオ腸炎)の臨床的特徴を内視鏡診断と治療を中心に概説した.これらの感染症の確定診断には便培養などの細菌学的検査が必須であるが,内視鏡検査は好発部位や内視鏡像から起因菌の推定や他疾患との鑑別が可能なことが多く,その後の治療方針決定にも有用である.軽症例では対症療法のみで十分であるが,重症例では初期治療としておもにニューキノロン系抗菌薬によるempiric therapyを行い,起因菌によっては確定診断後に抗菌薬の変更を含めた追加治療が必要なこともある.予後は,一般に重篤な合併症や基礎疾患がなければ良好である.
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