消化管出血に対する診療-JGESガイドラインをふまえて
消化管出血の成因、疫学、時代変遷
新倉 量太
1
,
藤城 光弘
,
小池 和彦
1東京大学 大学院医学系研究科消化器内科
キーワード:
Aspirin
,
消化管出血
,
消化器系内視鏡法
,
院内死亡率
,
近代医学史
Keyword:
Aspirin
,
Gastrointestinal Hemorrhage
,
Hospital Mortality
,
Endoscopy, Digestive System
,
History, Modern 1601-
pp.263-269
発行日 2017年2月20日
Published Date 2017/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017145691
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消化管出血は,重篤なcommon diseasesの一つで,上部消化管出血,下部消化管出血,小腸出血からなる.上部消化管出血の多くは胃・十二指腸潰瘍からの出血である.本邦では諸先進国と同様ヘリコバクター・ピロリ(HP)感染率が低下し,HP関連潰瘍が減少してきている.一方で,低用量アスピリンを含むNSAIDsに起因する出血性潰瘍患者は増加している.低用量アスピリンとNSAIDsは上部消化管出血だけでなく,下部消化管出血,小腸出血のリスクも増加させる.薬剤に起因する消化管出血は今後数十年間増加していくことが予想され,その対応が重要なclinical issueである.
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