消化管出血に対する診療-JGESガイドラインをふまえて
吐血の評価と初期治療 喀血との鑑別を含めて
加藤 元彦
1
,
木下 聡
,
森 英樹
,
高林 馨
,
菊池 真大
,
浦岡 俊夫
1国立病院機構東京医療センター 消化器科
キーワード:
喀血
,
鑑別診断
,
吐血
,
消化器系内視鏡法
,
赤血球輸血
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Hematemesis
,
Hemoptysis
,
Endoscopy, Digestive System
,
Erythrocyte Transfusion
pp.271-274
発行日 2017年2月20日
Published Date 2017/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017145692
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吐血とは上部消化管からの出血により血性あるいはコーヒー残渣様のものを嘔吐することで,気道からの出血である喀血との鑑別が重要である.吐血患者のリスク層別化にはGlasgow-Blatchford scoreとRockall scoreが有用である.内視鏡的止血術に先立ち輸液,輸血などで全身状態を改善させる必要があるが,過剰な赤血球輸血は再出血を増加させるとの報告がある.凝固異常の患者に対してはPT-INR<1.5を目標に管理し,高リスク患者に対しては24時間以内の緊急内視鏡は予後を改善させる.
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