急性胆道炎-TG13:Updated Tokyo Guidelinesに基づいた診療の現況
診断 急性胆管炎
横江 正道
1
,
急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドライン改訂出版委員会
1名古屋第二赤十字病院 総合内科
キーワード:
黄疸
,
血液化学分析
,
胆管炎
,
発熱
,
腹痛
,
重症度指標
,
診療ガイドライン
Keyword:
Blood Chemical Analysis
,
Cholangitis
,
Fever
,
Jaundice
,
Severity of Illness Index
,
Abdominal Pain
,
Practice Guidelines as Topic
pp.1269-1274
発行日 2015年8月20日
Published Date 2015/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015341244
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急性胆管炎の診断に当たっては,腹痛・発熱・黄疸といったいわゆるCharcot 3徴が伝統的に重用されてきた.しかし,急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドラインが作成され,診断基準や重症度判定基準が設定された.現在では日本国内のみならず,「国際版Tokyo Guidelines for the management of acute cholangitis and cholecystitis」も発刊され,世界的にもガイドラインを用いた診療が一般になりつつある.2013年の改訂により,多施設共同研究を行い,診断精度を高めるうえで,診断基準から腹痛の項目がなくなった.また,重症度判定基準では前版では中等症の判定基準がなかったが,今回の改訂において,5つの判定因子を設定して初期診断時にも中等症が判定できるようになった.ガイドラインを用いて診療することにより,適切な診断とその治療方針を取ることで,予後改善が進む可能性が高まると思われる.
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