小児の消化器内視鏡診療
小児の内視鏡的胃瘻造設術
瀧藤 克也
1
,
三谷 泰之
,
渡邉 高士
,
窪田 昭男
,
山上 裕機
1和歌山県立医科大学 第2外科
キーワード:
胃鏡法
,
胃食道逆流
,
胃造瘻術
,
筋疾患
,
脊柱側彎症
,
脳性麻痺
,
先天性疾患
,
腹壁
,
小児外科
Keyword:
Cerebral Palsy
,
Gastroscopy
,
Gastrostomy
,
Gastroesophageal Reflux
,
Muscular Diseases
,
Scoliosis
,
Abdominal Wall
pp.367-374
発行日 2015年2月20日
Published Date 2015/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015168977
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小児経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)症例は基礎疾患として重度の中枢神経障害,先天性神経・筋疾患がほとんどで,体格が小さく側彎を有していることも多く造設が困難な症例が多い.そのため,成人で使用しているPEGキットをそのまま用いるのは困難で体格に適した器具を選択する必要がある.また,小児のPEG造設には胃壁固定が必須で,胃壁は軟らかく容易に伸展するので最初の穿刺は十分注意する必要がある.当科における小児のPEG造設時間は平均25.3分で造設に伴う合併症は認めず,術後栄養剤の注入は平均1.5日で開始できた.小児のPEG造設に際しては胃食道逆流症(GERD)が増悪することがあり,なるべく胃体下部の小彎側寄りに造設する.内部ストッパーによる咽頭の裂創,口腔内の細菌による瘻孔感染などがないIntroducer法(変法)を用いる.小児では交換時の合併症および簡便性からバルーン型胃瘻カテーテルを選択するなどを心がける.
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