CT colonographyの現状と将来
全大腸内視鏡検査挿入困難例に対するCT colonography
野崎 良一
1
,
松本 徹也
,
前崎 孝之
,
有馬 浩美
,
伊牟田 秀隆
,
山田 一隆
1高野会大腸肛門病センター高野病院 消化器内科
キーワード:
消化管内容物
,
感度と特異度
,
病的狭窄
,
大腸内視鏡法
,
大腸腫瘍
,
CTコロノグラフィー
,
上行結腸
Keyword:
Constriction, Pathologic
,
Colonoscopy
,
Gastrointestinal Contents
,
Sensitivity and Specificity
,
Colorectal Neoplasms
,
Colonography, Computed Tomographic
,
Colon, Ascending
pp.1355-1362
発行日 2014年8月20日
Published Date 2014/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014373024
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盲腸まで内視鏡が到達できない全大腸内視鏡検査(TCS)挿入困難例がどの施設でも少数ながらみられている.TCS挿入困難例に対するCT colonography(CTC)の有用性を大腸癌狭窄による内視鏡不通過例とそれ以外の原因による症例に分けて自験例をもとに述べた.大腸癌狭窄によらないTCS挿入困難例では,内視鏡検査直後に引き続きCTCを行うことで,タギングをしなくても口側腸管病変の高い診断精度が得られる.これに対して癌性狭窄のため不通過例では診断精度がやや低いものの,粗大病変や同時性多発癌の検出として有用である.さらなる診断精度向上にはタギングが望まれる.CTCはTCSに要求されるような熟練した手技を必要とせず,TCS挿入困難例に対して有用性の高い大腸検査法である.
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