悪性胆道狭窄に対する診断・治療の進歩
悪性中下部胆道狭窄に対するステンティング
北野 雅之
1
,
今井 元
,
工藤 正俊
1近畿大学 医学部消化器内科
キーワード:
異物移動
,
病的狭窄
,
金属
,
膵炎
,
ステント
,
胆管造影
,
胆道疾患
,
人工器官機能不全
,
ランダム化比較試験
,
胆道鏡法
,
胆嚢炎-急性
,
内視鏡的胆道ドレナージ
Keyword:
Cholangiography
,
Biliary Tract Diseases
,
Constriction, Pathologic
,
Foreign-Body Migration
,
Metals
,
Pancreatitis
,
Prosthesis Failure
,
Stents
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Cholecystitis, Acute
pp.1231-1240
発行日 2014年7月20日
Published Date 2014/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014297895
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
開存期間を長く,偶発症を少なくすることが胆管ステンティングの目標である.現在,metallic stent(MS)は,plastic stentよりも開存期間が長く,悪性中下部胆管狭窄に対する治療の中心となっている.MSの機能不全理由には,sludge formation,tumor ingrowth,tumor overgrowth,stent migrationおよびkinkingが挙げられる.covered MSとuncovered MSとの間の開存期間の優劣については,さまざまな報告があるが,radial forceが大きく,axial forceが小さく,uncoveredのフレアを有するcovered MSがstent migrationの起こり難いステントであり,長い開存期間(平均219.3日,中央値583日)が得られると考えられている.しかしながら,症例(原疾患・進展度・狭窄長・部位・胆管変形)に応じて,ステント長・留置範囲・ステント種類の使い分けを検討することが肝要である.
Copyright © 2014, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.