目指せ!肥満症のトータルケア-減量に苦戦する患者について考える 肥満のもたらす健康障害
非アルコール性脂肪性肝疾患
河田 望美
1
,
磯田 広史
,
江口 有一郎
,
安西 慶三
1佐賀大学医学部附属病院 肝臓・糖尿病・内分泌内科
キーワード:
超音波診断
,
生検
,
発生率
,
肥満
,
予後
,
BMI
,
腹腔内脂肪
,
組織弾性イメージング
,
肝疾患-非アルコール性脂肪性
Keyword:
Biopsy
,
Obesity
,
Prognosis
,
Ultrasonography
,
Incidence
,
Body Mass Index
,
Intra-Abdominal Fat
,
Elasticity Imaging Techniques
,
Non-alcoholic Fatty Liver Disease
pp.47-53
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016089662
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近年,肥満人口の増加とともに非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の有病者数も増加している.NAFLD/NASHは肥満や脂質代謝異常,高血圧,高血糖といった生活習慣病を背景に発症し,進行すると肝硬変や肝がんをきたしうる病態である.しかし,多くは無症状であり,トランスアミナーゼの上昇も軽度であるため,積極的に腹部エコーを行わない限り日常診療でNAFLD/NASHを見つけ出すことは困難である.NAFLD/NASHの予後改善のためには,日常診療に潜むNAFLD/NASHを拾い上げ,早期に治療介入することが重要であり,そのためにはかかりつけ医と肝臓専門医との密接な連携が望まれる.
©Nankodo Co., Ltd., 2016