特集 脂肪肝 NAFLD/NASHの理解と高リスク群の囲い込みへ
実地医家が知っておくべきNAFLD/NASHの治療 肥満NASH患者における肥満外科手術の有用性
阿部 珠美
1
,
黒田 英克
1岩手医科大学 内科学講座消化器内科分野
キーワード:
高血圧
,
脂質異常症
,
体重
,
糖尿病-2型
,
腹腔鏡法
,
胃形成術
,
治療成績
,
BMI
,
肝線維症
,
体脂肪分布
,
肥満症
,
肝疾患-非アルコール性脂肪性
Keyword:
Body Weight
,
Diabetes Mellitus, Type 2
,
Hypertension
,
Liver Cirrhosis
,
Obesity, Morbid
,
Laparoscopy
,
Gastroplasty
,
Body Mass Index
,
Treatment Outcome
,
Non-alcoholic Fatty Liver Disease
,
Dyslipidemias
,
Body Fat Distribution
pp.1432-1438
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.50936/J01778.2023325211
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NASH(非アルコール性脂肪肝)の治療法は確立されていないが、EASL-ALEH Clinical Practice Guidelinesでは肥満外科手術が内科治療抵抗性のNASHに対する外科治療法として推奨されている。わが国では、内科治療抵抗性の高度肥満に対する腹腔鏡下スリーブ状胃切除術(LSG)が2014年に保険収載され、日本人においてもLSGの成績は良好で、NASH線維化改善の報告も散見されるが、線維化の程度がF3以上の高度線維化進展NASHに対するLSGの有用性については明らかにされていない。そこで今回、F3以上の線維化NASHを伴う高度肥満患者12例に対するLSGの効果を調査し、F1~2の同患者35例と比較検討した。その結果、LSGはF1~2の線維化非進展例のみならずF3以上の進展例においても線維化を改善する効果があると考えられた。

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