栄養代謝制御における消化管生理活性ペプチドの役割
GLP-1のインクレチン作用と食欲および栄養代謝調節作用
原田 範雄
1
,
稲垣 暢也
1京都大学 大学院医学研究科糖尿病・栄養内科学
キーワード:
Sulfonylurea Compounds
,
食欲
,
心臓血管系
,
中枢神経系
,
Glucagon-Like Peptide 1
,
Incretins
Keyword:
Appetite
,
Cardiovascular System
,
Central Nervous System
,
Sulfonylurea Compounds
,
Glucagon-Like Peptide 1
,
Incretins
pp.691-698
発行日 2013年5月20日
Published Date 2013/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013272238
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glucagon-like peptide-1(GLP-1)は,主要なインクレチンであり,食事摂取に従って腸管内分泌L細胞から分泌される.膵臓においてGLP-1は,膵β細胞からのグルコース依存のインスリン分泌促進作用ばかりでなく,膵β細胞保護効果,グルカゴン分泌抑制作用を有する.また膵外作用として中枢神経や腸管,心血管に対してさまざまな生理作用を有している.GLP-1の作用を応用した糖尿病治療薬(インクレチン関連薬)が登場し,本邦でも使用されている.インクレチン関連薬は単独使用では低血糖がないこと,体重増加をきたさないことから,従来の抗糖尿病薬のデメリットが少ない薬剤である.
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