消化器癌化学療法-新たなエビデンスを求めて
切除不能・再発胃癌に対する殺細胞性抗がん薬を用いた治療戦略
柴田 義宏
1
,
草場 仁志
,
馬場 英司
1宮崎県立宮崎病院 化学療法科
キーワード:
Cisplatin
,
Fluorouracil
,
胃腫瘍
,
抗腫瘍剤
,
腫瘍多剤併用療法
,
腫瘍再発
,
腫瘍播種
,
腹膜腫瘍
,
臨床試験
,
Paclitaxel
,
Docetaxel
,
Irinotecan
,
TS-1
,
生存期間
Keyword:
Antineoplastic Agents
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Cisplatin
,
Clinical Trials as Topic
,
Fluorouracil
,
Peritoneal Neoplasms
,
Neoplasm Seeding
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Stomach Neoplasms
,
Paclitaxel
,
Irinotecan
,
Docetaxel
pp.279-285
発行日 2013年2月20日
Published Date 2013/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013179657
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切除不能・再発胃癌に対する化学療法は,これまでに行われた第III相比較試験により標準治療が確立されてきた.日本では,以前の標準治療であった5-FUに対するS-1の非劣性,さらにS-1+シスプラチン併用療法のS-1に対する優越性が示されたことから,標準治療としてS-1+シスプラチンが推奨されている.一方,S-1にイリノテカンもしくはドセタキセルを上乗せした併用療法では,S-1に対する優越性は示されなかった.二次療法としてはパクリタキセル(PTX)の有用性が示された.腹膜播種を有する進行胃癌に対してはPTXの良好な成績が示されている.現在も複数の臨床試験が進行中であり,新たな治療戦略の開発が期待される.
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