高齢者の腹膜透析-assisted PDの現実と可能性
高齢腎不全患者の治療選択 patient centered careとPD
小松 康宏
1
,
徳元 しのぶ
,
岩崎 寿賀子
1聖路加国際病院 腎臓内科
キーワード:
腹膜透析
,
患者中心医療
,
腎機能障害
Keyword:
Peritoneal Dialysis
,
Patient-Centered Care
,
Renal Insufficiency
pp.1285-1290
発行日 2016年9月10日
Published Date 2016/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2017004360
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patient centered care(PCC;患者中心のケア)とは,「個々の患者の好み,ニーズ,価値観を尊重し,対応する診療・ケア」あるいは「医療者と患者・家族との相互に有益な協力に基づいて,ケアを計画し,提供し,評価する創造的なアプローチ」と定義され,21世紀の医療の骨子である.腎不全医療はPCCがもっとも求められる領域であるが,十分には浸透していない.生命予後よりも,日常生活の快適さ,治療の負担軽減,QOLなどが優先される高齢者腎不全医療では腹膜透析(PD)の長所を再評価する時期にある.assisted PDは重要な選択肢であるが,その普及には,末期腎不全が進行する前に,十分時間をかけて治療選択について患者,家族,医療者が話し合い,最良の選択を探るというPCCの実践が重要となる.
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