透析患者における冠動脈疾患と心臓弁膜症の診断と治療
透析患者における冠動脈疾患 冠動脈バイパス術の適応とタイミング
鷲山 直己
1
,
椎谷 紀彦
1浜松医科大学 第一外科
キーワード:
冠動脈疾患
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
冠状動脈バイパス術
,
予後
,
血管移植
,
非体外循環下冠状動脈バイパス術
Keyword:
Coronary Artery Bypass
,
Coronary Disease
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Prognosis
,
Coronary Artery Bypass, Off-Pump
,
Vascular Grafting
pp.985-989
発行日 2014年7月10日
Published Date 2014/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014312034
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透析患者における冠動脈疾患では,高度石灰化を伴う多枝,多発病変がしばしば認められるが,透析患者は心臓手術のハイリスクであり,現状では血行再建法としてpercutaneous coronary intervention(PCI)が増加している.しかしながら,透析患者においても保存的治療やPCIよりも冠動脈バイパス術のほうが良好な遠隔成績が期待できることが示されており,これはDES(drug-eluting stent)の時代になっても変わらない.これらを踏まえ,透析患者というだけで手術リスクを過大評価してしまうことなく,患者の全身状態や併存疾患の予後を鑑み,患者個々の治療方針をチームで熟考することが肝要である.
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