CKDステージG3以降の診療と看護・生活支援
CKD患者での造影剤使用法
大野 岩男
1
1東京慈恵会医科大学 総合診療内科
キーワード:
Gadolinium
,
危険因子
,
腎臓疾患
,
造影剤
,
腎性全身性線維症
,
慢性腎臓病
Keyword:
Contrast Media
,
Kidney Diseases
,
Risk Factors
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Nephrogenic Fibrosing Dermopathy
,
Gadolinium
pp.651-656
発行日 2013年6月10日
Published Date 2013/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2013301687
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腎機能低下(GFR<60mL/min/1.73m2)は,造影剤腎症(CIN)発症のもっとも強い危険因子である.造影剤投与量は,CIN発症の危険因子の一つであるので,必要最小限にすることが推奨される.CKDステージG3a以降の患者では,経動脈造影によりCINを起こす可能性があるために,またCKDステージG3b以降の患者では,経静脈造影によりCINを起こす可能性があるので,輸液によるCINの予防を行うことが推奨される.CINの発症予防のために,造影剤投与後の血液透析療法は推奨されない.ガドリニウム造影剤投与と関連する腎性全身性線維症の発症予防のために,CKDステージG4,G5の患者および急性腎不全患者には,原則としてガドリニウム造影剤は使用しない.
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