透析室での臨床研究-研究デザインと研究のまとめ方
介入試験 非ランダム化比較試験 N-of-1試験、クロスオーバー試験など
笠原 正登
1
1京都大学EBM研究センター
キーワード:
血液透析
,
腎不全-慢性
,
介入研究
,
クロスオーバー研究
,
ランダム化比較試験
Keyword:
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Cross-Over Studies
pp.419-425
発行日 2013年4月10日
Published Date 2013/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2013199512
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介入試験は原因曝露と疾病発症との関係を明らかにするための研究デザインであり,そのなかでも質の高い試験はランダム化比較試験(RCT)である.しかし,RCTは規模が大きくなり,経費も多くかかる.少数例でバイアスの少ない研究を実施するには群内比較試験が用いられる.群内比較試験の問題点は,同時並行コントロールの欠如であり,介入によって一見効果が認められたように見えても,学習効果,平均値への回帰現象,時期効果などの,実は別の要因が理由であるということが排除できない.群内比較試験にはN-of-1試験などがあり,群内比較試験と群間比較試験を併せもつ性格としてクロスオーバー試験がある.本稿では,これらの試験も併せて解説する.
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