連載 腸内細菌をめぐって
Ⅶ.生活習慣病と腸内細菌
入江 潤一郎
1
,
伊藤 裕
1
1慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科
キーワード:
腸管バリア
,
慢性炎症
,
短鎖脂肪酸
Keyword:
腸管バリア
,
慢性炎症
,
短鎖脂肪酸
pp.359-363
発行日 2017年7月20日
Published Date 2017/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000083
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食事の偏り,不規則な摂食と睡眠不足などの生活習慣の乱れは,腸内細菌の多様性を減じdysbiosis の原因となり,慢性炎症と腸管ホルモン応答異常を宿主に惹起し,肥満症や2 型糖尿病の誘因となる.規則正しい多彩な食事は腸内細菌の恒常性を維持して生活習慣病を予防し,また腸内細菌を標的としたプロバイオティクスや腸管に作用する薬物が,腸内細菌を介した生活習慣病の新たな治療戦略として期待されている.
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