特集 腸内細菌をめぐって
Ⅳ.発癌と腸内細菌(2)大腸癌と口腔内細菌
小宮 靖彦
1
,
日暮 琢磨
1
,
中島 敦
1
1横浜市立大学附属病院肝胆膵消化器病学教室
キーワード:
口腔内細菌
,
歯周病
,
大腸癌
Keyword:
口腔内細菌
,
歯周病
,
大腸癌
pp.335-340
発行日 2017年7月20日
Published Date 2017/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000080
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近年の研究により口腔内細菌が腸内細菌に影響を及ぼす可能性があることが示唆されており,一部では口腔内細菌が大腸における腫瘍形成にも関与しているとする指摘もある.歯周病菌が嫌気性環境にある歯肉縁下で,接着因子を利用して共凝集体を形成するように,大腸においても同様の相互作用が促進される可能性がある.最近の研究により,口腔内細菌の大腸癌への関与としてバイオフィルムの形成と,糖非分解性の代謝産物が因子として挙げられている.
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