特集 高齢者・超高齢者消化管癌の内視鏡治療
2 .各論 (2)胃癌 a.ESD 治療の現況
山本 頼正
1,2
,
堀内 裕介
1
,
由雄 敏之
1
,
平澤 俊明
1
,
石山 晃世志
1
,
藤崎 順子
1
1がん研有明病院上部消化管内科
2昭和大学藤が丘病院消化器内科
キーワード:
高齢者
,
ESD
,
ASA‒PS 分類
,
PNI
Keyword:
高齢者
,
ESD
,
ASA‒PS 分類
,
PNI
pp.673-678
発行日 2017年6月20日
Published Date 2017/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CGJ.0000000007
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本邦では人口の高齢化に伴い胃癌の罹患数は 未だに多く,とくに高齢者の割合は増加してい る.早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剝離術 (ESD)はその低侵襲性から,高齢者にも積極的 に適応できるが,全身状態が不良な場合はESD が生存に寄与しないため,ESD を行わないこと も考慮すべきである.高齢者のESD は術中バイ タルサインが変動しやすく,適切なモニタリン グが必須である.病理で非治癒切除の場合,高 齢者でも追加外科切除が推奨されるが,手術の 危険性やリンパ節転移リスクを考慮して判断す べきである.高齢者には年齢以外にさまざまな 要素があるため,治療選択において個々の状態 を判断して方針を決定することが重要である.
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