特集 高齢者・超高齢者消化管癌の内視鏡治療
1 .総論 1)抗凝固薬,抗血小板薬使用者に対する内視鏡治療時の留意点
皆月 ちひろ
1
,
小野 敏嗣
1
,
齋藤 格
1
,
山道 信毅
1
,
藤城 光弘
1
,
小池 和彦
1
1東京大学医学部附属病院消化器内科
キーワード:
高齢者
,
内視鏡治療
,
抗血栓薬
Keyword:
高齢者
,
内視鏡治療
,
抗血栓薬
pp.641-647
発行日 2017年6月20日
Published Date 2017/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CGJ.0000000002
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消化器診療の中心的な役割を担う消化器内視 鏡ではあるが,高齢者において漸増する抗血栓 薬内服者においては内服に伴う出血の危険性と 休薬に伴う血栓塞栓症のリスクを考慮しなけれ ばならない.「抗血栓薬服用者に対する消化器 内視鏡診療ガイドライン」においては,出血と 血栓塞栓症のリスクに加えて背景疾患や服用薬 剤数に応じて対応するよう記載されているが, 現時点では十分なエビデンスを伴っていないと いう問題点が指摘されている.一方で出血のリ スクよりも血栓塞栓症のリスクを重視する現ガ イドラインのもとで新たなエビデンスが集積さ れることが期待される.本稿では,抗血栓薬服 用者に対する消化器内視鏡の現状と問題点につ いて解説する.
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