特集 高齢者・超高齢者消化管癌の内視鏡治療
1 .総論 2)内視鏡治療時の鎮静・鎮痛薬使用にあたっての留意点
西澤 俊宏
1,2
,
木口 賀之
1
,
光永 豊
1
,
飽本 哲兵
1
,
矢作 直久
1
1慶應義塾大学病院腫瘍センター低侵襲治療開発部門
2慶應義塾大学医学部消化器内科
キーワード:
鎮静
,
内視鏡治療
,
高齢患者
Keyword:
鎮静
,
内視鏡治療
,
高齢患者
pp.649-654
発行日 2017年6月20日
Published Date 2017/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CGJ.0000000003
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内視鏡治療では,時間を要して苦痛を伴うこ とが多く,患者満足度や治療完遂率向上のため にも鎮静は必要となる.高齢者では呼吸循環器 系の機能が低下しており,鎮静薬によるリスク が増加している.治療前に患者の基礎疾患を含 め全身状態を十分に把握しておく必要がある. 鎮静下の内視鏡治療は,適切な人員配置のもと に,モニター監視下で慎重に行われるべきであ る.また急変時に迅速な対応ができるように常 に準備しておく必要がある.高齢者では鎮静薬 を減量投与し,モニタリングだけでなく患者の 状態を直接確認しながら追加投与を慎重に検討 していく.術後も再鎮静を生じる可能性があ り,継続的な観察が必要である.
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