特集 ここまで進んだinterventional EUS
12.胃十二指腸閉塞に対するEUS下胃空腸吻合術
土屋 貴愛
1
,
殿塚 亮祐
1
,
向井 俊太郎
1
,
永井 一正
1
,
山本 健治郎
1
,
糸井 隆夫
1
1東京医科大学臨床医学系消化器内科学分野
キーワード:
胃十二指腸閉塞
,
輸入脚症候群
,
超音波内視鏡下胃空腸吻合術(EUS-GES)
,
EPASS
Keyword:
胃十二指腸閉塞
,
輸入脚症候群
,
超音波内視鏡下胃空腸吻合術(EUS-GES)
,
EPASS
pp.227-236
発行日 2025年1月20日
Published Date 2025/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003354
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悪性の胃十二指腸閉塞(GOO)の内視鏡治療として,十二指腸ステント留置術が本邦では広く行われている.短期成績が良く,偶発症が少なく,経口摂取までの期間が短く速やかに化学療法が開始できるといった利点を有する.長期の生命予後が期待される場合は,外科的胃空腸吻合術が考慮されるが,終末期の患者には侵襲が高く選択しづらい.近年,超音波内視鏡下胃空腸吻合術(EUS-GES)は,GOOに対する新しい低侵襲内視鏡治療法として注目されている.最近の報告では,十二指腸ステント留置術とEUS-GESは治療成績が変わらず,再治療率はEUS-GESが低い.また,腹腔鏡下胃空腸吻合術とEUS-GESの治療成績は変わらず,経口摂取までの期間や入院期間はEUS-GESのほうが短く,偶発症も少ないといった報告もある.将来GOOの標準的な治療アプローチになる可能性を秘めており,さらなる技術開発が望まれる.
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