特集 良悪性肝門部胆管狭窄への内視鏡的アプローチ
巻頭言
河本 博文
1
1川崎医科大学総合医療センター内科
pp.1599-1600
発行日 2024年11月20日
Published Date 2024/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003282
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肝門部胆管狭窄に対する内視鏡的アプローチは,経皮的アプローチと比較して技術的難度が今でも高い.理由として,内視鏡ルートは一般的に経乳頭的ルートをとるため,経皮的ルートと比較して病変部から手元までの距離が長いということが挙げられる.しかも内視鏡を介して操作する.さらに,ショートポジションをとるにしても内視鏡は屈曲した消化管を経由し,鉗子起上装置も用いるためデバイスは屈曲し,狭窄を突破して目的とする胆管を探ることが非常に難しくなる.そのような状況で両葉へのドレナージは内視鏡では難しく,肝門部へのステントの留置方法は片葉か両葉かの議論もあった.現在は両葉のほうが有利との報告があるが,必要な区域に必要なステントを挿入していくという考えでよいと思われるし,超音波内視鏡下治療手技の発達により必ずしも経乳頭にこだわる必要もなくなってきた.もちろん,経皮的ドレナージを併用するのもよい.それでも内視鏡で経乳頭的に行うのなら,原因が良性にせよ悪性にせよドレナージを成功させるには以下のことが重要であると筆者は考えている.
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