連載 「胃炎の京都分類」の使い方
第23回 胃炎と胃癌でみられる白点は何を意味するのか
土山 寿志
1
,
中西 宏佳
1
1石川県立中央病院消化器内科
キーワード:
WGA
,
NBI
,
BLI
,
白点(white spot)
Keyword:
WGA
,
NBI
,
BLI
,
白点(white spot)
pp.961-966
発行日 2024年7月20日
Published Date 2024/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003116
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白点(white spot)は,白色光通常観察で認められる白色点状小隆起のことである.病理組織学的には内部に好酸性壊死物質や粘液を有する拡張腺管が上皮直下に存在しており,NBI併用拡大内視鏡(M-NBI)観察で認める白色球状外観(white globe appearance;WGA)と白点はほぼ同じ病理組織学的所見を捉えた内視鏡像である.M-NBIや白色光通常観察で領域性をもった病変の内側に認めれば,癌の確信度が高くなる.散在性に,とくに胃の上部に認めれば,自己免疫性胃炎(A型胃炎)やPPI/P-CAB関連の胃粘膜変化を示唆する所見である.
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