特集 肝疾患―診療のチェックポイント2023
第Ⅱ部 治療のチェックポイント 第13章 肝細胞癌の外科治療と生体肝移植のチェックポイント
河口 義邦
1
,
赤松 延久
1
,
長谷川 潔
1
1東京大学医学部附属病院肝胆膵外科・人工臓器移植外科
キーワード:
肝細胞癌
,
肝切除
,
生体肝移植
,
拡大基準
Keyword:
肝細胞癌
,
肝切除
,
生体肝移植
,
拡大基準
pp.974-980
発行日 2023年6月9日
Published Date 2023/6/9
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002698
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・肝癌診療ガイドライン第5版では肝切除と焼灼法の成績を比較した本邦でのRCT(SURF trial)の結果に基づき 3個以下3 cm以内の腫瘍条件で切除,焼灼法ともに同等に推奨されるという記載に変更された.
・肝細胞癌に対して脳死肝移植における適応は肝癌診療ガイドラインと同様にChild-Pugh分類Grade Cに限定されているが,生体肝移植ではGrade Bであっても局所治療の適応とならない非代償性肝硬変は保険適応である.
・肝細胞癌に対する肝移植の適応は以下のとおり2019〜2020年にJapan Criteriaとして拡大された.Japan Criteria: Milan Criteria(肝細胞癌3 cm以内かつ3個以下,もしくは5 cm以内かつ1個以下)もしくは5-5-500 rule(肝細胞癌5 cm以内かつ5個以下かつAFP 500 ng/ml以下)内であることを条件とするdouble eligibility criteria.
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