特集 肝疾患―診療のチェックポイント2023
第Ⅰ部 診断のチェックポイント 第5章 肝疾患鑑別診断のチェックポイント 3.肝硬変での凝固系因子の異常
小倉 英
1
,
杉本 和史
1
,
中川 勇人
1
1三重大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
肝硬変
,
血液凝固
,
止血機能
,
抗止血機能
,
リバランス
Keyword:
肝硬変
,
血液凝固
,
止血機能
,
抗止血機能
,
リバランス
pp.812-817
発行日 2023年6月9日
Published Date 2023/6/9
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002670
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・肝硬変における血液凝固異常の機序は,門脈圧亢進症で生じた脾腫による血小板分布異常と蛋白合成能の低下によるトロンボポエチンや各種凝固因子の産生低下である.
・肝疾患患者では,血小板数や凝固因子が低下しているが,同時に抗凝固因子も低下した状態でバランスを保っている.
・肝硬変における凝固系と抗凝固系両方の低下により「リバランス」された状態は,出血傾向と血栓傾向のいずれにも傾きやすい状態にある.
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