特集 臨床に必要な消化管アレルギー疾患
4.好酸球性消化管疾患(4)好酸球性胃腸炎a.診断
今枝 博之
1
,
山田 健人
2
1埼玉医科大学消化管内科
2埼玉医科大学病理診断科
キーワード:
好酸球性胃腸炎
,
好酸球性胃炎
,
好酸球浸潤
Keyword:
好酸球性胃腸炎
,
好酸球性胃炎
,
好酸球浸潤
pp.666-672
発行日 2023年5月20日
Published Date 2023/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002632
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好酸球性胃腸炎は幅広い年齢でみられ,男女比はほぼ同等である.半数以上にアレルギー疾患を合併する.症状は嘔気,嘔吐,腹痛,下痢,腹部膨満などがみられる.末梢血好酸球数増加やIgE高値がみられ,CTでは半数に消化管の壁肥厚を認め,腹水も半数以上に認める.内視鏡所見として浮腫,発赤,びらん,潰瘍,結節,皺襞の肥厚,易出血性,小腸絨毛の平低化などを認めるが,特異的なものではない.生検の病理組織学的所見で20/HPF以上の好酸球浸潤を認めるか,腹水中に好酸球増加を認める.診断基準として腹痛,下痢,嘔吐などの症状と生検での好酸球主体の炎症性細胞浸潤または腹水中の好酸球増加を認める.厚生労働省研究班により重症度分類が提示されている.
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