特集 あなたの知らないIBD診療の世界
2.新規治療法・検査法(5)IBD診療における体外式超音波の有用性
畠 二郎
1
1川崎医科大学検査診断学
キーワード:
炎症性腸疾患
,
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
,
体外式超音波
Keyword:
炎症性腸疾患
,
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
,
体外式超音波
pp.429-433
発行日 2023年3月20日
Published Date 2023/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002572
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炎症性腸疾患(IBD)診療における体外式超音波(US)の有用性が注目され,すでに諸外国では活動性のモニタリング法として定着しつつある.潰瘍性大腸炎の典型的US像は直腸から連続する層構造の温存された軽度の壁肥厚であり,一方クローン病はその部位,層構造などが多彩であることがむしろ特徴的といえる.活動性の評価には壁の厚み(炎症が強いほど厚い),層構造(炎症が全層に及ぶほど不明瞭となる),血流シグナルの多寡(炎症が強いほどシグナルが多い)が基本的なパラメータと考えられる.本稿では十分に紹介しきれなかったが,非侵襲的なUSはIBDのスクリーニング,活動性評価,合併症の診断などにおいて非常に有用であり,今後本邦での普及が望まれる.
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