特集 消化管内視鏡治療のリスク克服に向けて
2.緊急内視鏡治療に潜むリスクとそのマネジメント(1)上部消化管止血術
舩坂 好平
1
,
伊藤 信仁
2
,
古川 和宏
2
,
柴田 知行
1
,
川嶋 啓揮
2
,
廣岡 芳樹
1
1藤田医科大学消化器内科
2名古屋大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
バイタルサイン
,
Nスコア
,
止血
,
再出血
,
セカンドルック
Keyword:
バイタルサイン
,
Nスコア
,
止血
,
再出血
,
セカンドルック
pp.55-59
発行日 2022年12月20日
Published Date 2022/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002480
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食道静脈瘤破裂,消化性潰瘍は上部消化管出血のおもな原因であり,緊急内視鏡で適切な止血処置を行うことでほぼ救命可能である.しかしバイタルサインが不安定なまま内視鏡を行うことは危険であり,不幸な転帰をもたらす.出血以外に重篤な疾患が隠れていることもあり全身状態の評価も忘れずに行う.また内視鏡止血術には限界があり止血困難例に対し放射線科や外科との連携は欠かせない.ここでは緊急内視鏡を行うに当たり検査前,検査中,検査後の各場面に分け,確認すべき事項,必要な知識,リスクマネジメントについて述べる.消化管出血に潜むリスクをできるだけ事前に想定することで対応すべき適切なマネジメントが見えてくるはずである.
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