特集 胆石症の診療方針
9.胆囊・胆管結石症の外科治療
徳村 弘実
1
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野村 良平
1
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松村 直樹
1
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佐藤 馨
1
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成島 陽一
1
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斎藤 匠
1
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小野 翼
1
,
平嶋 倫亮
1
,
本山 一夫
1
1東北労災病院外科
キーワード:
胆囊結石症
,
胆管結石症
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
腹腔鏡下胆管切石術
,
複雑性胆管結石症
Keyword:
胆囊結石症
,
胆管結石症
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
腹腔鏡下胆管切石術
,
複雑性胆管結石症
pp.547-554
発行日 2022年4月20日
Published Date 2022/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002181
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胆囊結石症例の約80%は無症状で,基本的に手術を勧めない.有症状例には手術を勧める.間欠期の疼痛の再発率は80%である.治療は腹腔鏡下胆囊摘出術となるが,耐術性や事情が許さなければウルソデオキシコール酸の内服で経過をみるのも一法である.胆管結石症の治療は内視鏡治療,外科手術ともに,治療の選択肢が増えた分,適応を決めることが容易でないことがある.また,最近外科治療は内視鏡治療に比べ適応が減少しているようにみえる.しかし,改めて外科治療の意義と必要性を見直すべきであると考えられる.外科治療としては,病態の複雑でない胆管結石症については腹腔鏡下胆囊摘出・胆管切石一期手術は成績が良好で乳頭機能を全く損なうことがない.複雑性胆管結石症では胆管切石術だけでなく胆管消化管吻合術も選択肢に挙げられる.
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