特集 内視鏡検査で胃癌見落としゼロを目指して
巻頭言:検診の歴史と見落としを防ぐための課題
山本 頼正
1
1昭和大学藤が丘病院消化器内科
pp.1235-1238
発行日 2021年8月20日
Published Date 2021/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001932
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2018年の厚生労働省の人口動態統計では,胃癌は部位別がん死亡数において肺癌,大腸癌に次いで3位であり,いまだ年間約4.4万人が死亡する本邦における主要な癌腫の一つである.胃癌の5年生存率は進行癌では62.6%であるが,早期癌では98.7%と非常に高くなっており,年代的な推移をみても早期癌は1950年代から診断され,その当時から5年生存率は82.4%で,1960年代には90%を超えている.このことから胃癌死を減少させるには早期癌での治療が最も重要であることは周知の事実である.
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