消化管がん検診・スクリーニングの手引き
Ⅴ 上部消化管の検診で知っておくべき前癌状態と腫瘍性疾患 ❷ Barrett 食道とBarrett 腺癌
小池 智幸
1
,
齊藤 真弘
1
,
大原 祐樹
1
,
八田 和久
1
,
宇野 要
1
,
正宗 淳
1
1東北大学病院消化器内科
キーワード:
Barrett食道
,
Barrett腺癌
,
surveillance
Keyword:
Barrett食道
,
Barrett腺癌
,
surveillance
pp.982-994
発行日 2021年7月15日
Published Date 2021/7/15
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001875
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欧米ばかりでなく本邦においてもBarrett腺癌の増加が報告されている.その発生母地となるBarrett食道は,胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease;GERD)の合併症と考えられている.Barrett食道の定義やその臨床的対応において,欧米と本邦では相違がある.また,表在型Barrett腺癌に対する内視鏡治療後の予後が良好なことが明らかになってきていることから,Barrett腺癌をいかに早期に発見できるかが重要となっている.本稿では,スクリーニング上部消化管内視鏡検査で比較的多く認められるBarrett食道およびそのBarrett食道を発生母地とするBarrett腺癌の診断およびsurveillanceを中心に概説する.
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