Japanese
English
今月の主題 Barrett食道癌の診断
序説
Barrett食道腺癌の診断とその問題
Introduction
下田 忠和
1
Tadakazu Shimoda
1
1国立がん研究センターがん対策情報センター
キーワード:
Barrett食道
,
Barrett腺癌
Keyword:
Barrett食道
,
Barrett腺癌
pp.1735-1736
発行日 2011年11月25日
Published Date 2011/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102400
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欧米では食道腺癌の多くはBarrett腺癌で,1990年代以降その著しい増加を示している.一方,日本では発癌年代である60歳以上ではHP(Helicobacter pylori)感染率が78~80と極めて高く,HP関連胃癌が多くを占め,食道胃接合部を含めた食道腺癌の頻度はまだ低い.しかし最近Barrett腺癌に遭遇する頻度は高くなっており,今後日本人でも若年者のHP感染率の低下とともに,同部位の腺癌の発生が増加することが予測されてい.
食道腺癌の中には胃噴門部癌の食道進展したものと,Barrett腺癌がある.早期癌ではその区別が容易であるが,進行癌で,特に食道下部全周に病変が及ぶとその区別は必ずしも容易ではない.また,食道腺癌はリンパ節転移率が高いと報告されており,早期診断による治療が重要である.
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