連載 内視鏡の読み方
ダビガトランによる薬剤性食道粘膜傷害が疑われた食道炎の1 例
辻 陽介
1
,
坂口 賀基
1
,
小池 和彦
1
1東京大学医学部附属病院消化器内科
キーワード:
ダビガトラン
,
薬剤性食道炎
Keyword:
ダビガトラン
,
薬剤性食道炎
pp.1508-1511
発行日 2020年10月20日
Published Date 2020/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001427
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
上部消化管内視鏡検査を施行するなかで,食道炎所見はよく遭遇するものの一つである.胸焼け・呑酸症状などの症状を伴い,食道裂孔ヘルニアを伴った食道炎であればその多くは逆流性食道炎であろうと推察されるが,なかには逆流性食道炎とは異なるetiology の食道炎も見受けられる.薬剤性食道炎もその一つで,多くの薬剤が原因薬剤として報告されている.本稿では,直接経口抗凝固薬(direct oral anticoagulants;DOAC)であるダビガトランが原因薬剤と思われる症例を提示し,その特徴的な内視鏡像について述べたい.
Copyright © 2020, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.