特集 腎がん診療最前線
【総説】IO comboはなぜIO単剤,TKI単剤より有効か? ~そのメカニズム~
北野 滋久
1
1公益財団法人がん研究会有明病院先端医療開発センターがん免疫治療開発部部長
キーワード:
免疫チェックポイント阻害薬
,
TKI
,
CTLA-4
,
PD-1
,
複合がん免疫療法
Keyword:
免疫チェックポイント阻害薬
,
TKI
,
CTLA-4
,
PD-1
,
複合がん免疫療法
pp.9-14
発行日 2020年2月20日
Published Date 2020/2/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.38.02_0009-0014
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進行期腎細胞がんに対する初回治療として,長年vascular endothelial growth factor-tyrosine kinase inhibitor(VEGF-TKI)単独療法が用いられてきた。その後,International Metastatic RCC Database Consortium(IMDC)のintermediate/high risk群に対して,免疫チェックポイント阻害薬併用療法(ニボルマブ+イピリムマブ)がスニチニブ群に対して全生存割合(overall survival:OS)において有意に延長を示し,2018年に国内承認された1)。なお,同適応の初回治療として免疫チェックポイント阻害薬単独療法の開発は成功していない。本稿では,腎細胞がんにおける特徴を踏まえ,IO(immuno-oncology)combo(ニボルマブ+イピリムマブ)がIO単剤,TKI単剤より有効であると考えられるかについて作用機序の観点から概説する。「KEY WORDS」免疫チェックポイント阻害薬,TKI,CTLA-4,PD-1,複合がん免疫療法
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