特集 消化器ステント留置
1 .消化管ステント留置(2)胃・十二指腸狭窄に対する内視鏡的ステント留置術
中井 陽介
1
,
高原 楠昊
2
,
木暮 宏史
2
,
伊佐山 浩通
3
,
多田 稔
2
,
小池 和彦
2
1東京大学医学部光学医療診療部
2東京大学医学部消化器内科
3順天堂大学医学部消化器内科
キーワード:
胃・十二指腸狭窄
,
ステント
,
内視鏡
Keyword:
胃・十二指腸狭窄
,
ステント
,
内視鏡
pp.1205-1210
発行日 2019年8月20日
Published Date 2019/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000904
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胃癌・膵臓癌などの悪性腫瘍による胃・十二指腸狭窄は,経口摂取量低下,嘔気・嘔吐を呈し,QOL を低下させる病態であり,適切な対応を行うことが重要である.内視鏡的胃・十二指腸ステント留置術は,比較的低侵襲に行える有用な治療法である一方で,消化管穿孔など重篤な偶発症も起こりうることから,手技・デバイスの特性,留意点を理解して行うことが重要である.化学療法の進歩による予後の延長もあり,全身状態が良好で予後が期待できる症例においては,長期成績が良いとされる外科的胃空腸吻合術も選択肢となる.本稿では,内視鏡的胃・十二指腸ステント留置術の手技の解説とともに,外科的胃空腸吻合術と比較した成績を概説する.
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