特集 胆囊癌診療の現況
3 .胆囊癌の診断(3)超音波内視鏡
藤田 曜
1
,
良沢 昭銘
1
,
水出 雅文
1
,
谷坂 優樹
1
,
原田 舞子
1
,
南 一洋
1
,
小川 智也
1
,
露木 和彬
1
,
加藤 里絵
1
1埼玉医科大学国際医療センター消化器内科
キーワード:
胆囊癌
,
超音波内視鏡検査(EUS)
,
深達度
Keyword:
胆囊癌
,
超音波内視鏡検査(EUS)
,
深達度
pp.165-170
発行日 2019年1月20日
Published Date 2019/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000648
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超音波内視鏡検査(EUS)は高い局所分解能を有することから,胆囊病変の診断に有用である.基部が広基性で結節状の隆起性病変かつ内部エコーが無エコー域を伴わない低エコーであれば胆囊癌の診断は容易であるが,胆囊癌はさまざまな肉眼的形態を呈し,他の良性疾患との鑑別がしばしば問題となる.胆囊病変の診断を進める際には,まず隆起性病変か,壁肥厚性病変か,充満・可動性病変なのかに着目する.胆囊壁はEUS で観察すると,2 層または3 層に描出される.壁構造の不整,断裂などは進行癌の指標となるが,明らかな有茎性である病変以外においては深達度を正確に区別することは困難である.今後は,病理学的評価が困難な胆囊において造影ハーモニックEUS による症例数の蓄積と診断基準の確立が期待される.
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