特集 血流障害と消化管疾患
2 .虚血性腸病変(2)虚血性小腸炎
梅野 淳嗣
1
,
平野 敦士
1
,
鳥巣 剛弘
1
,
江﨑 幹宏
2
1九州大学大学院病態機能内科学
2佐賀大学医学部附属病院光学医療診療部
キーワード:
腸間膜虚血性疾患
,
管腔狭小化
,
管状狭窄
,
全周性区域性潰瘍
,
内視鏡的バルーン拡張術
Keyword:
腸間膜虚血性疾患
,
管腔狭小化
,
管状狭窄
,
全周性区域性潰瘍
,
内視鏡的バルーン拡張術
pp.27-34
発行日 2018年12月20日
Published Date 2018/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000615
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虚血性小腸炎は,血流障害によって小腸に限局した虚血性病変が生じる疾患の総称であり,原因が不明な特発性虚血性小腸炎と原因が明らかな続発性虚血性小腸炎に大別される.高血圧,虚血性心疾患や糖尿病などの基礎疾患を有する中高年の男性に好発する.腹痛の原因疾患としてはまれであるが,病歴から本症が疑われる場合には,腹部造影CT検査に加え,小腸X線造影検査や内視鏡検査などの消化管検査を併用し総合的に診断する.初期には腸管安静,輸液などの保存的加療が行われるが,高度狭窄をきたし通過障害が改善しない場合,外科的切除術が必要となる.
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