特集 人工知能を活用した透析医療の最適化
8.現場への導入が始まる医療AIと倫理―2025年の世界医師会ポルト声明
井上 悠輔
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1 京都大学大学院医学研究科医療倫理学
キーワード:
ポルト声明
,
拡張知能
,
PITL
,
説明責任と透明性
,
責任の分担
Keyword:
ポルト声明
,
拡張知能
,
PITL
,
説明責任と透明性
,
責任の分担
pp.175-183
発行日 2026年2月10日
Published Date 2026/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003730
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世界医師会が2025年に採択したポルト声明を題材としつつ,医療AIをめぐる医師の役割や活動のガバナンスを巡る最近の議論を概観する.当声明は45項目から成り,「拡張知能」としてのAI,医師の主体的参画を求めるPITL原則,ステイクホルダー間での責任の分担,患者の権利擁護など,医療AIの倫理的・制度的な枠組みを体系的に整理したものである.先行する2019年の議論と比べて,医師への過剰な責任集中への警戒,AI活用に伴う医師の能力低下への懸念など,新たな課題も加わっている.また,医師のパフォーマンスに関するデータの活用やAI活用に関する患者の選択機会の確保など,今後の更なる議論が期待される.

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