特集 最新動向透析患者の呼吸器感染症
3．深在性真菌症
笠原 千晶
1
,
浦手 進吾
1
,
石橋 由孝
1
1日本赤十字社医療センター腎臓内科
キーワード：
透析
,
免疫不全
,
呼吸器真菌症
,
β-Dグルカン
Keyword:
透析
,
免疫不全
,
呼吸器真菌症
,
β-Dグルカン
pp.1178-1182
発行日 2025年9月10日
Published Date 2025/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003565
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
わが国の透析患者は増加傾向にあり，感染症が主要な死亡原因である．透析患者は尿毒症や慢性炎症，薬剤使用，バリア機能破綻により複合的な免疫抑制状態にあるため，真菌感染症のリスクが高い．本稿では，深在性真菌症のうち肺病変を呈する呼吸器真菌症（カンジダ症，アスペルギルス症，ムーコル症，クリプトコッカス症）に焦点を当て，その臨床的特徴と治療法を概説した．呼吸器真菌症は診断・治療に難渋し予後不良であるため，常にその可能性を念頭におき，早期診断と専門医との連携が患者予後改善に不可欠である．
Copyright © 2025, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.
