特集 不定愁訴にしない“MUS”診療—病態からマネジメントまで
【総論】
❸MUSの診方—診断・治療から「患者のwell-being」へ
加藤 光樹
1
1まどかファミリークリニック
キーワード:
患者中心の医療の方法
,
ゴール設定
,
well-being
,
disease
,
illness
Keyword:
患者中心の医療の方法
,
ゴール設定
,
well-being
,
disease
,
illness
pp.1304-1306
発行日 2022年11月15日
Published Date 2022/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204010
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case
全身の疼痛を訴える女性
患者:70歳、女性
現病歴:全身の疼痛、下肢のしびれ、腹部の灼熱感、背部の重みが続いている。「線維筋痛症」(p.1339)と考え、さまざまな薬物療法(鎮痛薬、SNRI〔セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬〕、三環系抗うつ薬、弱オピオイドなど)を試すも、不応であるか、副作用のため中止となることを繰り返していた。大学病院のペインクリニックで精査を受けるも、症状を説明できるような異常は指摘できず、改善に至らなかった。何か特別な対応があるわけではないものの、痛みがひどい時は近医を受診し、医師と会話をして帰っていく。
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.