特集 透析患者の認知症―診断・予防・治療・見合わせ・CKM
10.安全性と倫理面について―看護の立場から
久貝 波留菜
1
1東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻・看護師
キーワード:
認知症
,
透析
,
安全
,
倫理
,
看護
Keyword:
認知症
,
透析
,
安全
,
倫理
,
看護
pp.1655-1658
発行日 2022年12月10日
Published Date 2022/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002401
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高齢化に伴い,透析治療の場面でも認知症ケアのニーズが高まっている.認知症のある透析患者では,透析中の安全確保に特別な配慮を要する場合があり,適切な透析の実施や患者の尊厳の観点から,看護師はしばしば安全・倫理上の課題に直面する.看護師は,患者の認知症の症状を丁寧にアセスメントし,多職種と連携しながら不快症状や不安の軽減,安全な治療環境の整備を行い,質の高いケアを提供していく必要がある.一方で,認知症のある透析患者の安全確保や透析実施に伴い,看護師が倫理的葛藤を抱く場面も多い.本稿では,倫理的問題に対するアプローチ方法の一つとして,Jonsenらの4分割法について紹介する.
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