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第1章 呼吸器
[慢性閉塞性肺疾患(COPD)]マイクロバイオームがCOPDに与える影響と今後の治療への応用
藤本 源
1
1三重大学大学院 医学系研究科呼吸器内科学
キーワード:
マイクロバイオーム
,
ディスバイオーシス
,
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
,
corisin
Keyword:
マイクロバイオーム
,
ディスバイオーシス
,
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
,
corisin
pp.382-384
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_382
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Summary
・人体にはもともと常在微生物(マイクロバイオーム)が生息しており,これまで無菌と考えられてきた肺にも多様な微生物群集が存在することがわかってきた.
・肺内細菌叢の乱れ(ディスバイオーシス)が呼吸器疾患に関与するというデータが示され,COPDに関しても重症度および増悪との関連が報告されている.
・腸内細菌叢およびその代謝産物がCOPDに影響を及ぼすとの知見もあり,疾患進行の予防や増悪時の治療対象となる可能性がある.
・われわれは肺線維症モデルマウスの肺内細菌叢から肺障害増悪因子corisinを見出した.今後COPDの増悪に関しても研究を展開する予定である.
© Nankodo Co., Ltd., 2024