特集 易感染患者のマネジメント―“免疫不全” で思考停止にならない
基礎疾患と感染症
腎機能障害・透析患者の感染症
伊藤 健太
1
1静岡県立総合病院腎臓内科
キーワード:
慢性腎臓病
,
感染症
,
腹膜透析
,
血液透析
Keyword:
慢性腎臓病
,
感染症
,
腹膜透析
,
血液透析
pp.209-213
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_209
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Summary
▪慢性腎臓病(CKD)患者は感染症のリスクが高く,保存期CKD患者の約4%,透析患者の約22%が感染症で死亡する.
▪透析患者では,バスキュラーアクセスや腹膜透析カテーテルなど透析アクセスに関連した感染症の頻度が高い.
▪感染症を合併したCKD患者では,CKDの進展が加速し心血管疾患がいっそう増加する.
▪感染症の視点からCKD患者の予後を改善させるポイントは,① 確実にワクチンを接種すること,② 感染症のリスクが高い短期留置カテーテルを使用せず計画的に透析を導入すること,③ 感染症を早期発見・早期治療すること,④ 腎代替療法において腎移植を選択すること,である.
© Nankodo Co., Ltd., 2019