特集 ダイアライザ・ダイアフィルタの今後を考える
10.Patient-reported outcomeを基にした血液浄化器の選択
政金 生人
1
1矢吹病院腎不全総合対策室
キーワード:
不定愁訴
,
疲労感
,
瘙痒
,
HDF
Keyword:
不定愁訴
,
疲労感
,
瘙痒
,
HDF
pp.485-490
発行日 2021年5月10日
Published Date 2021/5/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001714
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21世紀に入り従来のEBM(evidence-based medicine)の基礎となるアウトカムから,PRO(patient-reported outcome)を中心に据えた医療の必要性が認識されており,透析医療もその例外ではない.PROとは,患者が生きている間にメリットを実感できるアウトカムのことをいう.透析患者のPROとは,疲労感,透析低血圧,瘙痒,レストレスレッグス症候群など不定愁訴として扱われてきたものであるが,これからはPROを中心に据えてそれらを改善させるために体系的に介入する必要がある.われわれは経験的に,HDFなどのモダリティ,透析膜の選択が透析患者のQOLに影響を与えることを認識している.PROを中心に据えた臨床研究をわが国でも推進していく必要がある.
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