特集 感染症と医療安全
4.感染症別の対策(6)新型コロナウイルス感染症―最新の動向
菊地 勘
1
1日本透析医会新型コロナウイルス感染対策ワーキンググループ/豊済会下落合クリニック
キーワード:
SARS―CoV―2
,
COVID―19
,
ワクチン
,
血液透析
Keyword:
SARS―CoV―2
,
COVID―19
,
ワクチン
,
血液透析
pp.166-174
発行日 2021年2月10日
Published Date 2021/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001621
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2020年11月より始まった第3波では,一般人口の急速な感染者数の増加により,透析患者においても急速に感染者数が増加し,11月20日から12月18日までの4週間で,COVID―19透析患者数は,335人から475人(新規感染者数140人)に増加した.いまだに確立された有効な治療薬はなく,透析患者での致死率は高率であることから,感染対策がきわめて重要である.ワクチン開発の動向として,本邦での臨床適用が近いSARS―CoV―2に対するワクチンは,ファイザー社のmRNAワクチン,米バイオ製薬モデルナ社のmRNAワクチン,アストラゼネカ社のウイルスベクターワクチンである.いずれのワクチンも第3相試験で,高齢者を含むすべての年代で,高い有効性が確認されている.
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