特集 高齢透析患者の療養生活支援―事例を通して見えてくるもの
2.各論―実践報告(7)高齢透析患者の人生の最終段階における看護
田中 順也
1
1堺市立総合医療センター看護局・慢性疾患看護専門看護師
キーワード:
意思確認
,
多職種連携
,
思いを繫ぐ
Keyword:
意思確認
,
多職種連携
,
思いを繫ぐ
pp.1445-1450
発行日 2020年10月10日
Published Date 2020/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001511
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高齢透析患者の終末期では,透析治療継続・中止の意思決定は患者もしくは家族に委ねられる.そのため,早期から透析治療への意思確認が必要であるが,透析患者の場合,自らの体調について透析治療を合併症なく継続できるかどうかで判断する傾向がある.そのため,併存疾患の状況と透析治療を関連付けて考えられるように働きかける.また,治療選択は難題であるので患者・家族ともに揺れ動くため,医療者は患者・家族と共に悩みながら意思決定を支え続けることが必要である.また,在宅からの通院透析を希望した場合は,患者・家族が安心して過ごせるように,医療機関の役割と限界を明確にしたシステム整備と,患者・家族が育んできた物語と思いを繫ぐことが重要である.
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