透析医療と合併症 キュア&ケアガイドブック
消化器 CQ 22 透析患者の歯周病への対策はどのように行いますか?
田中 彰
1
1日本歯科大学新潟生命歯学部口腔外科学講座
キーワード:
歯周病
,
歯周病原因菌
,
デンタルプラーク
,
プラークコントロール
Keyword:
歯周病
,
歯周病原因菌
,
デンタルプラーク
,
プラークコントロール
pp.770-775
発行日 2018年6月20日
Published Date 2018/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000546
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Ⅰ医学的背景
歯周病の主たる病因は,歯,歯肉,歯周ポケットに付着したデンタルプラーク中の歯周病原因菌と生体防御能の低下である.
歯周病は,透析患者では重症化しやすい傾向にあり,重篤な歯性感染症の原因となることから,早期の適切な治療と管理が重要である.
Ⅱキュア
歯周病の基本治療は,デンタルプラークの除去と,蓄積の予防を徹底的に行い,歯周病の病状の進行を食い止め,慢性炎症のコントロールを継続的に行うことである.
Ⅲケア
歯周病罹患者は生涯にわたって,プラークコントロールを継続する必要があり,患者自身によるセルフケアが重要となる.
定期的に歯科医師,歯科衛生士による専門的な口腔清掃やプラークコントロール,スケーリング,ルートプレーニングなどを受ける必要がある.
透析患者は時間的制約が多いので,1日1回は時間をかけたブラッシングを行うように指導する.
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