特集 透析患者のリハビリテーション―訓練と支援
6.PAD に対するリハビリテーション
日髙 寿美
1
,
小林 修三
1
1湘南鎌倉総合病院腎臓病総合医療センター
キーワード:
フットケア
,
間歇性跛行
,
重症虚血肢
,
足関節上腕血圧比
Keyword:
フットケア
,
間歇性跛行
,
重症虚血肢
,
足関節上腕血圧比
pp.175-183
発行日 2018年2月10日
Published Date 2018/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000336
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透析患者は末梢動脈疾患(PAD)の合併が多く,重症虚血肢(CLI)に至ると生命予後は不良である.予後改善にはPAD を早期に発見・診断し,治療することが重要である.フットケアはCLI の予防的アプローチとして必須である.足病変の有無とPAD の有無で患者を層別化し,介入間隔・ケア内容を決めて行ったフットケアプログラムは,新規の潰瘍発生を有意に抑制し,早期介入の意義が示唆された.透析患者のPAD に対する運動療法のエビデンスは少ないが,歩行運動の継続で,運動耐容能や認知機能の改善をみた.創傷を伴うCLI では,痛みのコントロールをはかり,適切な範囲での運動療法を行う.下肢切断を行った場合には,関節可動域を維持する訓練や筋力強化訓練を行う.
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