特集 透析医療における情報技術の進歩・展開
1.血液透析装置・システムからのデータ活用(1) 日本透析医学会通信共通プロトコルとこれから期待される通信方式
芝本 隆
1
1群馬パース大学保健科学部臨床工学科
キーワード:
日本透析医学会
,
日本医療機器テクノロジー協会
,
血液透析療法
,
通信共通プロトコル
Keyword:
日本透析医学会
,
日本医療機器テクノロジー協会
,
血液透析療法
,
通信共通プロトコル
pp.1187-1192
発行日 2017年8月10日
Published Date 2017/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000152
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日本透析医学会と日本医療機器テクノロジー協会(旧称:日本医療器材工業会)は合同で協議し透析支援システムと透析装置の通信共通化を進めてきた.考案した通信共通プロトコルはVer. 1.0,Ver. 2.0,Ver. 3.0 と使い勝手は進化してきた.しかし,現在の透析医療はVer. 3.0 を考案した当時に比べ,透析装置が進歩し治療環境が大きく変化した.具体的には,透析装置の自動化やモニタリング機能の進歩,オンラインHDF の普及,循環動態の安定した透析治療の実施,などが挙げられる.そこで,現状の透析医療環境に鑑みてVer.3.0 の改良点や問題点を整理し,今後,必要と思われる項目について検討した.新たなVer. 4.0 構築をめざし,各社システムにおける通信方法および透析装置の違いに対する再検討が必要である.これらについて協議した結果,Ver.4.0 の仕様がほぼ固まり,概要的には透析装置からの送信項目は32 項目から60 項目へと,透析装置の受信項目は13 項目から34 項目へと増加した.Ver.4.0 の仕様充実により,さらに安全で効率的な透析治療が可能と考える.
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