特集 創造する透析医療―新たなmodalityへの期待と課題
2.新たな技術(モニタリング)(2)レーザー血流計の利用によって透析低血圧は未然に回避できるか?
佐藤 隆
1
,
黒田 浩樹
1
,
田岡 正宏
1
1偕行会名港共立クリニック
キーワード:
透析低血圧
,
組織血流量
,
レーザードップラー血流計
,
モニタリング
,
NICOMM
Keyword:
透析低血圧
,
組織血流量
,
レーザードップラー血流計
,
モニタリング
,
NICOMM
pp.647-652
発行日 2017年6月10日
Published Date 2017/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000056
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本邦の慢性透析患者数は三十数万人といわれる.そのうち97 %は血液透析で管理されているが,一方では患者の高齢化と合併症により心血管系の荒廃は著しく,体外循環・除水を要する血液透析ではきわめて循環動態が不安定となる.血液透析中の大きな問題は透析低血圧であり,ドライウエイトの調整や薬物投与などによって対応するが,治療中の管理・対処は透析スタッフにとっての大きな負担となっているのも事実である.このような背景から透析治療中のショック・発作性低血圧の予知が可能な生体モニタリング技術の開発が期待されており,その一法として,われわれはレーザー血流計の可能性について検討してきた.本稿では,ショックモニタとしてのレーザー血流計の原理とその臨床的有用性について述べる.
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